ハゲ・薄毛を「魅せる」社長の日記

美薄毛研究家・劣等感マーケターの松本圭司が日々感じたこと、考えたことを不定期に発信中!

個人と組織が面白くなくなるメカニズムについて考えてみました⑦(多分最終回)

前回このテーマで⑥を書いたのが令和時代に入り、少し落ち着いた頃の5月12日。

で、今日は6月26日。あっという間に6週間も過ぎてしまった… それにしても時間が過ぎるのは早い、早すぎる!

もう6週間も経ったのでそもそもこのテーマでは何を書いてきたのかを思い出すと:

  • 日本で一般的な教育を受けたヒトは12~15歳頃、「好き嫌い」「向き不向き」ではなく、「損得」「出来る出来ない」が判断の中心軸になっていくのではないか?そして、これが実は人生を面白くないものにしかねない最初の分水嶺になっている疑いがある(その①で書いたこと)
  • おカネを基準としたループに入るとそこから抜け出すのは相当難しい。結果、「損得」、あるいは能力的に「出来る出来ない」を基準としたものとなる(その④で書いたこと)
  • 個人が根の部分で感じている欲求やホンネと、組織の論理を比較すると、色んなものが全く噛み合わない(その⑤で書いたこと)
  • 日本は仕事で幸福を感じられない国、世界ナンバーワン
  • 個人がまずやるべきことは「働き方改革」ではなく、「働き甲斐改革」なんじゃないか?(以上、その⑥で書いたこと)

ということを書いてきたことを思い出した。で、『次回はいよいよ、テーマ名の「個人と組織が面白くなくなるメカニズム」について書いてみよう、書けそうだったら(笑)』ってところで締めくくっていた。

この世の中で官僚になる人や大企業に入る人達は、出された問題を解くのが得意な人達だ。しかも東大、京大なんかに入れる人達は単に問題が解くのが得意なのではなく、一発正答率がめちゃくちゃ高い。つまり、TVドラマ「ドクターX」の中で、米倉涼子演ずる、天才外科医・大門未知子の決め台詞「私、失敗しないので。」ばりに、間違えない。これを逆さに見てみると、「間違いは犯さない」「間違いを避ける」「間違いを悪いものだと思っている」ことにほかならない。

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基本的にこの世の中の人事とやらの殆どは、間違えた者を引き上げるような仕組みになっている組織は少ない、というよりほぼ無いのではないだろうか。そんな間違いを犯さない、犯してこなかった者達が組織のトップ、組織の中枢部に就くとどうなるか?

「面白そう、よしやろう!」

なんて言う訳がないのだ。彼らは間違えないことを優先して評価されたからそのポジションに就いているのであって、面白いことをしてきたから、失敗してきたから、そのポジションに就いている訳ではないのだ。

新しいこと、他人から見て面白そうなことは一発で成功することはほぼ無い。ほぼ一発目のトライは失敗する。二発目のトライも失敗することはザラだ。そのような人達は口では「チャレンジ精神が大事だよ」というものの、本音ではそんな博打みたいなことにやらせたくない、はずだ。やらせたとしても、傷口が浅いうちにやめさせるに違いない。なんせリスクが嫌いなのだ。間違えたくないのだ。

そんなトップや経営陣がいる組織には、面白いもの、新しいことを試みる人達はやがて声を上げなくなるか、いつか居なくなる。給与・報酬だけで引き留める限界がいつか来る。経済的な損得だけでは魅力的な、本当に必要な人材を引き留めることは出来ない。そこに残っているのは、個人的な損得しか考えていない保守的な発想の持ち主か、その組織に僅かばかりの希望を持っている、が、自分ではよう動かん人達だけかもしれない。

この「個人の持つ欲求とホンネ」と、「組織の論理」を如何に折り合いをつけることは組織人として生きる人達の永遠のテーマであり、きっと完璧な折り合いをつけている人は居ないんじゃないかとさえ思う。