人類の薄毛との闘いの歴史:19世紀アメリカ・ヨーロッパ
さて、今日は「人類の薄毛との闘いの歴史」の続きです。
アメリカでは19世紀になると「スネーク・オイル」なるものが突如流行します。詐欺師がお医者さんを装って「万能薬あります」と各地で売ったそうです。売られた薬の中にはトニック状のもあり、これが育毛にも効き目ありという触れ込み。サーカスなどで一家揃ってパフォーマンスをして売っていたと伝えらえています。
ちなみに、この種のインチキな薬が横行した事に対して新聞社が「これで良いのか」とキャンペーンを張り、それがやがてアメリカ食品医薬局(FDA: Food and Drug Administration; 日本の厚労省みたいな役所)の設立へと繋がっていきました。
19世紀は、怪しげな民間療法も英国で流行しました。この頃からお茶を飲む習慣が英国にも定着しますが、何故かこれが薄毛治療にも良いと曲解されます。「冷たいインド茶」を頭髪の薄くなった箇所にかけ、更にレモンの薄切りをペタペタと貼ることが広がったものの、当然効果はありませんでした。